DOOL EYE(人形の目)
ドールにとって何が重要かといえば、まず「目」ではないかと思うのです。ドールがまるで生きているように感じられるのだって、精巧にして緻密な目があればこそ。 ボクの愛する「テヤン」と呼ばれるシリーズのお人形は、残念ながらあまり精巧な目を持っておりません。このドールをカスタム(改造)される方々のほとんどは、まず目から手をつけられるというのも納得できるお話。 ドールの目は専門ショップやオークションなどで購入することができますが、いずれも高価な品ばかり。選択肢もあまり多いとはいえません(テヤンに関するグッズ自体が少ないのですが…)。 そこで、自分で作ってしまってはどうか?と考えました。デザインや色がオリジナルのものであれば、より一層愛着もわくでしょう。実際に挑戦してみたところ、さほど難しくはありませんでした。というわけで、画像を交えてご紹介してみようと思います。 皆様のドールライフがより豊かに、よりお耽美になりますよう、お祈り申し上げます。
※以下の説明はあくまで参考例で、ドールのカスタムに関する責任は一切持てません。関連サイトなどを見て、十分な知識と理解を得た上で行われますことをおすすめ致します。
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モデルはこちらの田中ちゃん。テヤンの目は12mmサイズで、これはプーリップとも共通する規格です。 |
今つけているのは以前ネットショップで購入したカスタムアイですが、印刷の関係なのか、色がくすんできてしまいました。肌の黄変(肌が黄色っぽく変色してしまうこと)もさることながら、目は…死んだお魚のような目をした田中ちゃんは見たくありません。 |
まず必要なものは、グルーガンというプラスチック溶着道具(ホームセンターや100円ショップなどで手に入ります。お値段300円程度)。次に「虹彩」と呼ばれる目そのもののデザインです。ネットで検索して探すもよし、自分でデザインしてみるもよし。画像が用意できたらプリントアウトするか、デジカメ画像としてお店で現像してもらってください(大きさが合うように、いくつかのサイズを出すことをおすすめします)。 |
目のベースとなる画像が用意できたら、次はこちら。マルポコと呼ばれるラインストーンの一種です(手芸店や携帯デコアクセサリーを扱うお店で入手できます)。この透明の半球体こそが、目に膨らみと奥行きを与える重要なパーツなのです。テヤンにあわせるために、必ず12mmのものを探しましょう(色はご自由で構いませんが、デザインを生かすのであれば透明が良いようです)。 |
一番手に入りやすいマルポコは、このように透明な半球体の底が銀のミラー状になっております。この底面のままではデザインが反映されませんので、#1500の耐水ペーパー(紙ヤスリ、ホームセンターなどで入手できます)で削ってあげましょう。削り方は簡単、耐水ペーパーに軽く水をつけ、大根おろしのようにマルポコを左右に移動させるだけ。軽い力で1分も削れば下の画像(左)のように透明な底面になるでしょう(表面が若干荒れますが、次のステップで解決できますので問題ありません)。 |
これが底面の銀箔を削った状態です。 |
透明になったとはいえ、マルポコをそのままデザインの上に置いても下の絵がよく見えません。そこで、一部だけグルーガン(透明)で接着してみると… |
デザインが浮き上がってきました。グルーガンで紙とマルポコを密着させたことで、光の屈折率が変わったからです。マルポコ底面の荒れもグルーガンが埋めてくれるので、下のデザインはかなりクリアに見えるようになります。 |
いよいよ、いざ本番。デザインの上にグルーガンを盛り、上からマルポコを押し付け、瞳孔が中心にくるように位置をあわせます。グルーガンが固まるまで数秒かかりますが、決して気を抜いてはいけない作業です(一度固まると元には戻せません)。 |
綺麗に位置を合わせたら、周囲をハサミやカッターで切り取りましょう。 |
マルポコを傷つけないようにまずは大きく切り取り、徐々にまわりの余計な部分を切り落としていきます(凹み箇所にはめ込むので、多少荒くても平気なようです)。 |
そして完成!!後はテヤンの頭部を外し、アイを装着してあげましょう(この説明は省きます。大変申し訳ありませんが、アイ交換の方法に関しては他のサイトでご確認くださいませ)。 |
鮮やかな色彩が甦りました。瞳孔(真ん中の黒点)を小さくするとオトナっぽい表情に、大きくすると幼い表情になるようです。初期の瞳もカスタムアイも瞳孔が大きかったために、少しだけ大人びた表情になりました。 |
そしてこちらが、新生・田中ちゃんです。お疲れさまでした! |